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2024.4.7
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【神戸三宮】老舗喫茶店「にしむら珈琲店」70余年愛される自家焙煎コーヒーをレトロな空間で♪

神戸市中央区、各線三宮駅から北へ歩いて約10分のところにある「にしむら珈琲店」は、2024年1月で創業76周年を迎えた老舗の喫茶店。戦後間もないころに“一杯のコーヒー”から始まり、現在では神戸市内を中心に9店舗展開し、市民に長く愛されてきました。クラシカルな店内で、創業から変わらない自慢の自家焙煎コーヒーを片手に昔を懐かしむノスタルジックなひとときを楽しみませんか?

・「にしむら珈琲店」

神戸市中央区、山手幹線沿いそびえ立つ5階建ての北ドイツ風のビルを、神戸に行った人なら一度は見かけたことがあるのでは?1948年に創業した神戸屈指の老舗喫茶店「にしむら珈琲店」の本店がここにあります。

地元民を中心に愛され続ける同店の始まりは、“誇り高き極上のコーヒー”を提供する小さな喫茶店でした。「一番大切な方を応接間にお迎えする心」というもてなしの心を大切に歩み続けて70余年。今では、「にしむら珈琲店」だけで9店舗、このほか姉妹店の洋菓子店「セセシオン・コンディトアアテリエ」やベーカリー「ブロートバール・セセシオン」など、喫茶店の域を超えて神戸の食文化を支えています。

「中山手本店」は数回にわたる店舗拡張や改装と、阪神淡路大震災をきっかけに行った全面建て替えを経て、2006年に今の5階建てとなった歴史ある店舗。1階から3階までが喫茶スペース、それより上は配送を行う場所として使われていて、センターの役割を担います。

店舗ごとにインテリアのテーマが異なり、それぞれで違った世界観が楽しめるのも「にしむら珈琲店」の魅力。本店の1階は、ダークブラウンで統一された落ち着いた雰囲気で統一されています。テーブルとイスはすべて修理をしながら大切に使い続け、建て替え前の内装をそのまま引き継いでいるんだとか。

フロアを一つ上がって2階に行くと、赤オレンジ色の壁に包まれた華やかな空間が。貴婦人が腰かけるような肘付きチェアに座れば、気分が一気に高まりそう。

1階は72席、2階は43席と、1階と2階だけで100を超える席数を誇りますが、休日や繁忙期などの混雑時にはさらに3階も開放します。タイミングが合えば、ちょっぴりオリエンタルな雰囲気が漂う3階に案内してもらえるかも!?


・自家焙煎とブレンドにこだわる「にしむら珈琲店」のコーヒー

『にしむらオリジナルブレンドコーヒー』700円

店名に「珈琲」の文字がある通り、コーヒーなしには同店の魅力は語れません。常時オリジナルブレンド『にしむらオリジナルブレンドコーヒー』のほかに、8種類ほどのストレートコーヒーをスタンバイしています。

ブレンドが主流だった日本のコーヒー界に初めて、ストレートコーヒーというメニューを提案したのは実は「にしむら珈琲店」。豆の豊かな風味をストレートに味わってほしいという創業者の思いが、70余年経った今でも受け継がれています。

焙煎機は本店と灘の2カ所にあり、全店舗分のコーヒーをたった2人の焙煎士で焙煎することで、“いつどの店舗で飲んでもおいしい一杯”に仕上げています。

同店唯一のブレンドには、6種類の豆を使用。生豆の状態でブレンドするのではなく、豆一つひとつの状態を見極めながら風味を引き出した焙煎豆を最後にブレンドするのが“にしむら珈琲店流”。どっしりとしたコクがありながら、心地よい酸味も感じられるバランスのとれた味わいが、世代を超えて愛されています。

・観光客にも人気のリッチなモーニング

上から『サラダセット』、『フルーツセット』各1,000円

同店のモーニングは手ごろなボリュームとリッチな内容で、観光客にも大人気!評判を聞きつけ、わざわざ宿泊先のモーニングを断って訪れるお客さんや外国人観光客の姿も少なくありません。

2種類のオープントーストが主役の「朝食セット」は、フルーツポンチが付く『フルーツセット』とサラダが付く『サラダセット』がラインアップ。どちらも「ブレンドコーヒー」「アメリカン」「カフェ・オ・レ」「ブレンドティー」「ミックスジュース」の中から選べる好みのセットドリンクが付いています。

『フルーツセット』には、5種類の季節のフルーツを使用。リンゴやイチゴ、オレンジなどのフルーツを入れたガラス製のデザートカップに、ザクロベースのシロップと炭酸を注いだら完成です。シロップの甘みとシュワと弾ける炭酸の爽やかさが、一日のスタートにぴったり!しっかりシロップを絡めて召し上がれ。

『サラダセット』1,000円

『サラダセット』のオープントーストは、ハムとスクランブルエッグ。バゲットの上にたんまりとのった熱々とろとろのスクランブルエッグを、もう一枚のバゲットで挟むようにして食べるのがスタッフが推奨している食べ方です。ハード系が得意な「ブロートバール・セセシオン」お手製のバゲットの小麦の香りを、具と一緒にゆっくり味わって。

オリジナルのフレンチドレッシングをかけたサラダにも注目を。酢や粒マスタードなどの酸味を利かせたさっぱりとした味わいに、タバスコをほんの少し加えているのがおいしさの秘訣。リーフの苦みを和らげ、サラダ全体を爽やかに仕上げます。ドレッシングは販売もしているので、気に入ったら自宅用にいかが?



・シェフがレシピを監修した本格的なフードも

『グラタンセット』1,750円 ※提供は11:30~

グラタンやサンドイッチなどの軽食メニューもスタンバイ。ほとんどのメニューが朝から閉店まで時間帯問わず注文することができ、ボリュームモーニングや遅めのランチ、カフェタイムなど、いろんなシーンで選ばれています。

『グラタンセット』は注文を受けてからオーブンで焼くので、10~15分程度時間がかかるためモーニングタイムには提供できないそう。創業者が欧米で食べて感動したグラタンを、フレンチシェフと力を合わせて再現したという渾身の逸品です。

ココットのふたを開けると、おいしそうな焼き色が付いたグラタンがお目見え。ポークやチキンのうま味を閉じ込めてブイヨンにするため、一度肉を素揚げしてから粉砕し、生クリームや牛乳を加えてホワイトソースを作ります。コクがたっぷり詰まった濃厚なホワイトソースには、マッシュルームやニンジンなどの野菜もごろごろ。薄切りトーストの上にのせたり、付けたりしても絶品です。

『パストラミビーフサンドウィッチ』(単品)1,050円、(セット)1,450円

サンドイッチは『パストラミビーフサンドウィッチ』(単品 1,050円)と『ミックスサンド』(単品 1,050円)の2種類。スパイスを利かせたパストラミビーフを、チェダーチーズやレタス、トマトと一緒に挟んだ大人な『パストラミビーフサンドウィッチ』が男性客に人気だそう。

すき間なくギュッと具材が詰まったサンドイッチは、肉の絶対的な存在感と野菜のみずみずしさがひとまとまりに。パンの表面に塗った辛子バターのほのかな辛みがアクセントです。たっぷり8切れもあるので、ぜひ友人や家族とシェアして♪

・ここでしか出合えない魅惑のスイーツ

『手作りプリン』850円

本店限定の『手作りプリン』は、お腹がいっぱいでもぜひ味わってほしい一品!本店でも一日にわずか7個しか提供していない激レア商品です。

驚くべきはオーブンで40分間焼くのを2回も繰り返すという、手間暇を惜しまないこだわりの製法。さらに、プリン1個につき卵を1個使うというリッチな配合からも、このプリンへの愛情深さが伝わります。ぷるんとなめらかな口当たりとコクのある濃厚な味わい、焼きプリンのように固まったカラメルの香ばしさがたまりません。

『モカペア』1,000円

「にしむら珈琲店」オリジナルスイーツ『モカペア』もお見逃しなく。コーヒーゼリーの上にモカアイスやホイップをのせ、ひたひたになるまで牛乳を注いだ“飲むコーヒーゼリー”です。ゼリーはさることながら、アイスも「にしむらオリジナルブレンド」を使って手作りしています。

スプーンで一さじすくうと、牛乳の中からコーヒーゼリーが登場。「甘くて冷たいアイスに合わせることで、よりコーヒーの風味を感じてもらえるように」という発想から生まれたアイデアメニューです。最後はアイスが溶けてほんのりコーヒー味になった牛乳を、ストローでずずっと飲み干して。

ドイツ「プロバット社」の釜を使用し、毎日必要分だけを焙煎。名水「宮水」とネルドリップで淹(い)れたコーヒーを、有田の窯元で焼いてもらったオリジナルコーヒーカップに。焙煎からお客さんが待つテーブルへ届けるまで、“一杯のコーヒー”に情熱を注ぐ「にしむら珈琲店」。感動の一杯との出合いを求めて、足を運んでみては。

■詳細情報

■DATA

にしむら珈琲店

所在地
神戸市中央区中山手通1-26-3
電話番号
078-221-1872
営業時間
8:30~23:00
モーニング/8:30~L.O.11:30

本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。内容は2024年3月19日時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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